川本末雄

没年月日:1982/12/24
分野:, (日)

 日展参事の日本画家川本末雄は、12月24日午前7時33分、心不全のため鎌倉市の自宅で死去した。享年75。1907(明治40)年熊本県玉名市で生まれる。29年東京美術学校日本画科に入学し、33年卒業、松岡映丘に師事する。38年映丘が没したため、翌39年より山口蓬春に師事、48年第4回日展に「水辺薄日」が初入選、翌29年第5回日展で「夕映」が特選、53年第9回日展「朝の渓谷」が特選・白寿賞・朝倉賞を受賞する。その後依嘱出品を続け、58年以来数度にわたって審査員をつとめる。59年日展会員、68年評議員となり、71年第3回改組日展「新秋譜」が文部大臣賞、また75年第7回日展出品作「春の流れ」で翌76年日本芸術院賞恩賜賞を受賞した。いずれも大和絵の伝統に現代的解釈を加えた清雅な風景画である。77年日展理事、80年同参事となる。また54年以来現代日本美術展にも数次出品、80年には東大寺昭和大納経で揮毫、82年勲四等旭日小授章を受章する。主な作品は上記のほか「浜風」(64年第7回社団法人日展)「雪の並木」(68年第11回日展)「秋耀」(70年第2回改組日展)など。
日展出品歴
1948 4回日展 「水辺簿日」
1949 5回日展 「夕映」特選
1950 6回日展 「早春の朝」依嘱
1951 7回日展 「晩秋」
1952 8回日展 「杉木立の風景」
1953 9回日展 「朝の渓谷」特選、白寿賞、朝倉賞
1954 10回日展 「倒影」依嘱
1955 11回日展 「虹鱒」依嘱
1956 12回日展 「秋瀑」依嘱
1957 13回日展 「晨湖」依嘱
1958 1回社団法人日展 「錦秋」審査員
1959 2回社団法人日展 「冬日」会員
1960 3回社団法人日展 「残雪」
1961 4回社団法人日展 「鶏頭」
1962 5回社団法人日展 「月明」
1963 6回社団法人日展 「広野」審査員
1964 7回社団法人日展 「浜風」
1965 8回社団法人日展 「沼」
1966 9回社団法人日展 「宵」
1967 10回社団法人日展 「うしお」審査員
1968 11回社団法人日展 「雪の並木」評議員
1969 1回改組日展 「暁光」
1970 2回改組日展 「秋耀」
1971 3回改組日展 「新秋譜」文部大臣賞、審査員
1972 4回改組日展 「湿原の夏」
1973 5回改組日展 「朝」
1974 6回改組日展 「苔樹」審査員
1975 7回改組日展 「春の流れ」翌76年芸術院恩賜賞
1976 8回改組日展 「流れ」
1977 9回改組日展 「凍沼晨」理事
1978 10回改組日展 「山の朝」審査員
1979 11回改組日展 「峡谷」

出 典:『日本美術年鑑』昭和58年版(289-290頁)
登録日:2014年04月14日
更新日:2015年12月14日 (更新履歴)
『日本美術年鑑』に収録されている以下の記事にも「川本末雄」が含まれます。
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