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1897年
カンヴァス・油彩
69.0 x 84.7cm
箱根の芦ノ湖と彼岸の山を背景にして涼をとるこの麗人の像は、現在では《湖畔》の題名でひろく知られているが、明治30(1897)年の第2回白馬会展では《避暑》の題で出品され、1900年のパリ万国博に《智・感・情》などとともに出品されたものである。
 明治30年夏、黒田は照子夫人を伴って箱根に避暑のため滞在、そのときに描かれたものである。のち、夫人はその時のことを回想して、「私の二十三歳の時で、良人が湖畔で制作しているのを見に行きますと、其処の石に腰かけてみてくれと申しますので、そう致しますと、よし明日からそれを勉強するぞと申しました。・・・・雨や霧の日があって、結局一ヶ月ぐらいかかりました」と語っている。日本の夏の高地のくすんだ風景、湿潤な大気を淡い色調と平滑な筆致により、スナップショット的な構図のなかに見事に描きだしている。

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