ブックタイトル「鉄構造物の保存と修復」日本語版

ページ
33/120

このページは 「鉄構造物の保存と修復」日本語版 の電子ブックに掲載されている33ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

「鉄構造物の保存と修復」日本語版

にシートが受ける風荷重の影響も解析が行われて安全性の確認がされた。塗装作業足場については、補修工事と兼ねて最盛期で合計4,000トンの足場が設置された。旧塗膜、錆が除去された後に、塗装が行われた。最初に20~50ミクロン厚のジンクリッチプライマーがスプレー塗布され、次いでエポキシ塗料を刷毛でリベット頭や、部材の角の塗膜が薄くなりやすい箇所に塗布された。この後、400ミクロンの膜厚で全体にスプレー塗布された21(写真41)。海上橋である暴露環境や、120年の経年から勘案するとフォース鉄道橋は、日本国内における歴史的鋼橋に比べて、腐食による部材の補修や部材取替えが極めて少ない。写真38保全プロジェクト開始前のフォース鉄道橋全景(北岸より、1992年撮影)写真37トレインシェッド南端2階部分の床組のアーチタイ材(水平横桁)の撤去状況(出所文献20, p.108、c Paul Childs)写真40点検、補修、塗装工事のための足場(2002年撮影)写真39塔部の塗装下地処理作業(2002年撮影)シールしてブラスト処理中の塔柱間の水平、斜部材写真41保全プロジェクト終了後の中間支点部(2014年撮影)31