ブックタイトル未来につなぐ人類の技17 煉瓦造建造物の保存と修復

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概要

未来につなぐ人類の技17 煉瓦造建造物の保存と修復

積み直し部分1,82014,985 500 800 70675125ステンレスピン1,8201,7801,830上段7,7754,00020,145写真5-15煙突内部をRC造で補強写真提供:新居浜市企画部別子銅山文化遺産課5002,110中段2,5602,600下段7,0001,1806005803202,600図5-6立面図(ステンレスピン挿入位置)図版提供:新居浜市企画部別子銅山文化遺産課?所見従来の工事では、劣化した材料の補修や差し替え等を行うことが一般的であったが、本工事では、経年劣化した姿に歴史的価値を見出し、組積技術を保存した点が注目される。しかし、構造的健全性を確保するために、煙道内部をRC造で補強し、壁内へステンレスピンを挿入するなど大写真5-16下段外観緑丸がステンレスピン挿入位置規模な壁面補強を実施している。また、塩類劣化への対策は講じられていないため、いずれは多くの煉瓦が粉状化し失われていく可能性が高いことから、それを抑制する止水対策をあわせて検討していく必要がある。特にこの煙突には、上下2箇所に帯状に装飾積みされた箇所があり、そこが雨水の侵入経路となる可能性がある。写真5-17煙突頂部修復前写真提供:新居浜市企画部別子銅山文化遺産課96第6章煉瓦造建造物の保存と修復に関する事例集