ブックタイトル未来につなぐ人類の技17 煉瓦造建造物の保存と修復

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概要

未来につなぐ人類の技17 煉瓦造建造物の保存と修復

第5章は、平成29年2月23日に東京文化財研究所で開催された研究会「日伊における歴史的な組積造建造物の震災対策について」の内容を記録したものである。近代化遺産保護の進展に伴い、煉瓦等を用いた組積造建造物の震災対策の重要性が年々高まっており、当該分野では様々な技術が開発され、対策の選択肢も増加している。研究会では、組積造建造物の耐震対策に関する豊富な経験を有し、平成28年8月及び10月の地震で被災したイタリア中部の復興にも深く関わっているパドヴァ大学のクラウディオ・モデナ氏を招き、イタリアの耐震対策に関する発表をしていただいた。また、日本からは文化庁で震災対策を担当している西岡聡氏より発表をしていただいた。お二人の発表の後には、日頃から文化財建造物の震災対策においてご活躍されている研究者、実務者の方々を交えて討論を行った。本章にはクラウディオ・モデナ氏の「建築遺産の修復と補強に関する基準と技術:研究と応用」、西岡聡氏の「日本における煉瓦造建造物耐震補強の近年の動向」と全体討議の記録を収録した。46第5章建築遺産の修復と補強に関する基準と技術:研究と応用