ブックタイトル近代テキスタイルの保存と修復

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概要

近代テキスタイルの保存と修復

4.テキスタイルの保存と修復の今後本稿では海外の事例を紹介したが、日本においても今後こうしたテキスタイル作品に関する修復の需要は増えると思われる。すでに御料車関連では現状維持を目的とした処置や、岩崎邸の天井を飾る綴織の修理なども行われてきたが、実施例が多いとはまだ言えない。保存手法に関しても、高温多湿な日本において、環境の影響を受けやすい素材が中心に使われているテキスタイル製品を守って行くための研究は欠かせないであろう。修復についても、和紙や糸と針だけを使ったこれまでの手法に加えて、ネットなどの新たな手法も交えながら実施していく必要がある。それらに関する調査研究も、今後、行っていく予定である。写真26自動洗浄装置ReproducedwithChevalierConservation’sauthorization.写真27サクションテーブルReproduced withChevalier Conservation’s authorization.写真28吸引乾燥・フィルター装置Reproduced withChevalier Conservation’s authorization.16