ブックタイトル近代テキスタイルの保存と修復

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概要

近代テキスタイルの保存と修復

写真11洗浄テーブルReproduced by kind permission ofthe British Museum, London.c The Trustees of the British Museum写真12サクションテーブルReproduced by kind permission ofthe British Museum, London.c The Trustees of the British Museum写真13ソフトマウントを用いた靴下の保管Reproduced by kind permission ofthe British Museum, London.c The Trustees of the British Museum写真14平置きの考古染織品の保管Reproduced by kind permission ofthe British Museum, London.c The Trustees of the British Museumムを作品の形に合わせてえぐり、そこへ落とし込む状態で収蔵している。さらには、南米の考古染織品を平らな台にステッチで留め付けたり、ナイロンネットで留め付ける手法も使われていた(写真14)。3-3ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館家具・染織・ファッション修復部門ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(Victoriaand Albert Museum)内において、家具・染織品・ファッション関係の収蔵品に関して保存と修復を担当する部門で、スタッフは13名いる。収蔵品は、約2000年前の考古染織品から現代のファッションまでと非常に幅広いため、スタッフはそれらに対応しなければいけない。考古染織品の扱いの難しさが存在する一方、近現代の作品に関しても素材が合成ゴムや初期のプラスチックであるなど、保存していくにはそれなりのノウハウが必要とされる。修復室内は、半分のスペースに各スタッフの作業机が配置され、残りのスペースにはタペストリー修復台、洗浄スペース、共通作業台が配置されている。洗浄スペースには洗浄テーブルが設置されており、大きさは大英博物館のもの10