ブックタイトル御料車の保存と修復及び活用

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概要

御料車の保存と修復及び活用

写真13出入り口扉付近の漆塗膜の損傷(7号御料車)写真16御料車内の強制換気装置の設置保存処置中写真14丸柱蒔絵の損傷(7号御料車御座所入口)写真17テーブル付近の埃と汚れ保存処置前(7号御料車)写真15出入口ステップの塗装の剥離と剥落(7号御料車)写真18テーブル付近の埃と汚れ保存処置後(7号御料車)イクロン掃除機で吸い取り、カビを消毒用エタノールで除去、漆塗膜部分はガムテレピンで全体を拭き取った(写真17、18)。剥離箇所や欠損部は処置対象外とした。窓周辺部に関しては1号御料車と2号御料車と同様の処置とした。外板部ステップ付近の剥離箇所は移送時に損傷が進行すると考えられたため、ナイロン紙とHPC(ヒドロキシプロピルセルロース)で養生し、クッション材で保護した(写真19)。養生は移送後に取り外した。9号御料車のカビは、桑木地に描かれた蒔絵や螺鈿を傷めないように注意して消毒用エタノールで除去した(写真20、21)。他の桑材部分は綿布でドライクリーニングするのに留めた。扉の蒔絵が剥離した箇所は特に注意し、触れないこととした。66