ブックタイトル御料車の保存と修復及び活用

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概要

御料車の保存と修復及び活用

写真258号御料車外観写真26 御座所7号と大変よく似た造りとなっているが、花の模様が多用され女性的な雰囲気である。大鏡や吹寄に施された小格子下の織物は綴織で表現した金箔、銀箔散し文様を用いている。写真28 鳳凰と藤が施された御化粧台。制作監督として六角紫水、螺鈿制作には片岡照三郎が関わったという。写真27現在の展示状況残されているのは女官室部分のみである。に指定されると、塗装復元の話が出るようになったが、賛否両論あり結論が出ず、長年手付かずのままであった。昭和45(1970)年ようやく塗装復元を行うことが決定し、大規模な復元工事が行われた。塗装をすべて剥がし塗り直すという大掛かりなもので、紋様や色彩を確認する為に細心の注意を払いながら調査が行われた。その結果、両車ともに臙脂色が使用され、1号(初代)では淡桃色などが併用されていたこと、広い腰板はチークの一枚張り、使用され36