ブックタイトル御料車の保存と修復及び活用

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概要

御料車の保存と修復及び活用

●美術工芸品としての御料車について現存する御料車は戦災で損傷を受けた車両もありましたが、染織、漆工、金工などのあらゆる工芸的な要素を持つ移動可能な文化財であり、天皇とのゆかりもあるために守られてきました。もしかしたら、我々が知る歴史的建造物やそれらの調度品などよりも、御料車はそれ自体がタイムカプセルであるかのように、今の時代に当時の様子を伝えていると感じます。鉄道文化財としてだけではなく美術工芸品としても価値を認識し、当時の様々な情報を伝えるものとして評価するべきだと思います。(研究会参加者)御料車は日本美術工芸の粋を尽くして作られました。工芸技術を鉄道車両の内装に用いるには、美術工芸作家と鉄道技術者が共に装飾の開発と製作に携わったと推測されます。それぞれの館にある御料車の情報を共有し、今後、横断的に研究することができたらと思います。(研究会参加者)100