第2回公開学術講座

第2回公開学術講座

「上方寄席囃子 林家トミの記録」
―文化財保護委員会作成の音声資料をめぐって―

東京文化財研究所無形文化遺産部では、文化財保護委員会(文化庁の前身)が作成した音声資料に関して、文化庁の許可を得て紹介する講座を開催しています。本年度は、昭和39年に作成された林家トミ師(1883-1970)の記録を取り上げました。記録作成等の措置を講ずべき無形文化財として「上方寄席下座音楽」が選択されたのは、昭和37年のことでした。戦前から活躍していた上方寄席下座音楽の演奏者で、その当時、ただ一人現役であった林家トミ師は、無形文化財の関係技芸者に指名されたことによって、一躍マスコミの注目を集めるようになります。一方、第二次世界大戦後、その存続すら危機的な状況をむかえていた上方落語は、昭和40年代以降、奇跡的な復興を遂げ、現今の活況を迎えるに至ります。上方寄席囃子が無形文化財であると広く認知されるようになっていったことも、上方落語復活を牽引する一つの力になったといえるでしょう。文化財保護委員会によって作成された林家トミ師の記録は、その録音の存在すら知られていなかった桂米朝師の「番部屋」の一部を含む貴重なものでした。講座では、林家トミ師の録音を紹介するとともに、一昨年早世された桂吉朝師(1954-2005)の口演記録(平成13年4月6日東京国立文化財研究所実演記録室にて収録)をご覧いただきました。上方落語の過去と現在を鑑賞しながら、古典芸能の伝承や記録作成の意義などについて、考察しました。

プログラム

1..無形文化財「上方寄席下座音楽」の位置
飯島 満(東京文化財研究所)
2.上方落語と寄席囃子
荻田清(梅花女子大学)
3.林家トミの記録 (1)出囃子・はめもの
4.上方寄席囃子の人々――林家トミを中心に
豊田善敬(郷土史・芸能史研究家
5.林家トミの記録 (2)芝居噺
6.寄席囃子について――落語『軽業』解説
石川裕美子(寄席囃子方)
7.落語『軽業』より     桂吉朝
(平成13年4月6日東京国立文化財研究所実演記録室にて収録)

 

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第2回無形文化遺産部公開講座の案内

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講演中の様子1

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講演中の様子2

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