第27回公開学術講座

第27回公開学術講座

「鬼狂言の復曲」

1996年10月2日、第27回公開学術講座で鬼狂言「くも」を復活上演しました。「くも」は江戸初期の台本が残っているだけですが、鬼の登場には古い演出を残す作品です。今回、京都の狂言師茂山千之丞ほかのご協力を得て古い演出を再現し、鬼の登場の前触れに大きな音を立てたり、鬼が巡礼を地獄に責め落とすときにリズミカルな曲を演奏することにしました。 鬼と巡礼が仲良くなって酒宴を開く場では、室町時代のはやり歌を当時の旋律のまま再現してみました。このように、実演を通して、狂言が古典芸能化する以前の生き生きしていた姿をよみがえらせました。

プログラム

講演1:「狂言にみる風俗―衆道をめぐって―」  石井倫子(芸能部調査員)

講演2:「鬼狂言の古演出―乱上・責メ・海道下り―」  高桑いづみ(芸能部研究員)

復曲実演:「立山詣」―虎明本「くも」より―

閻魔(茂山千五郎)、巡礼(茂山千之丞)、若族(茂山童司)、小鬼(茂山あきら・茂山正邦)、笛(松田弘之)、小鼓(佐藤出)、大鼓(高野彰)、太鼓(金春国和)

zkoza27-01 閻魔大王が杖を振り上げて、立山詣でにやってきた巡礼と稚児を責める場面。

舞台後方では、囃子が「責メ」というリズミカルな囃子を演奏しています。

zkoza27-02 稚児に負けて、閻魔大王と鬼は巡礼達と酒を酌み交わすことにしました。 狂言によく出てくる酒宴の場です。
zkoza27-03 酒宴の場で、閻魔大王は地獄のありさまを謡と囃子にあわせて舞います。

公開事業

PAGETOP
Copyright © 東京文化財研究所 無形文化遺産部 All Rights Reserved.